~美容とアンチエイジングの都市伝説2~加齢を遅らせ、シワを防ぐためAGEを避ける②
身体の歪みと運動能力の関係を顎の位置から改善することに特化した東京都港区のパルフェクリニック医科歯科の歯科医師 伊藤剛秀です。
前回の続きですが、バーベキュー等のソースには糖の他にグルタミン酸ナトリウムが含まれているともいいます。更に肉を焦がしたりする調理では神経伝達物質であるグルタミン酸ができます。グルタミン酸はアミノ酸の一種でありアミノ酸が集まってできているのがタンパク質です。少し話が逸れましたが、このグルタミン酸、白い結晶で化学調味料の原料です。有名な旨味調味料として長年販売されていますし、使ったことがある方も多いのではないでしょうか。昔はこれを使うと頭が良くなるという噂もあった程です。しかし、これが大量にあると脳の細胞が興奮しすぎてしまうのです。当然”旨い”と感じ脳が報酬と思い込みどんどん欲しくなります。こういう”快楽”を与えるものはある種、中毒症状を呈しもっともっととなります。
これ以上言及していくと”炎上”しかねないので控えますが、大体”美味しい”と思う市販のドレッシングやソース、たれ、調味料には「果糖ブドウ糖液糖」と「グルタミン酸ソーダ(MSG)」が大量に含まれているものが多いです。気になった方は買う時に成分表示を見てみると発見できるかもしれません。
余談ですが「砂糖」ではなく、何故「果糖ブドウ糖液糖」なのか。それは砂糖より安価だからです。原料はたいてい米国や中国の遺伝子組み換えトウモロコシです。このトウモロコシは家畜の飼料やバイオエタノール燃料の原料となるものです。それから作られるシロップが果糖ブドウ糖液糖というものなのです。これがまた中毒症状があるので、一度口にすると「もっと、もっと」と欲しくなる糖なのです。“甘くて美味しい!” ”安くて嬉しい!”ものには、それなりのワケがあるのです。
話を元に戻しますが、やはり焦げたものは食べずにおいた方が良いと思います。昔は「焦げた物を食べるとガンになる」と言われたようですが、それは一生に何トンも食べなければガンにはならない、ということで決着が付いたのですが、現在はAGEの問題で再注目されています。でも肉を焼いたり炒めたり高温調理する時、2つの発ガン性物質「複素環アミン」と「多環芳香族炭化水素」ができます。前者はアミノ酸と糖とクレアチンが高温で反応する時にできて、肉の表面に付着するとのことです。バーベキューや焼き肉で網から肉の脂肪と肉汁が下の炭に落ちてもこの2つの物質はできてしまうのです。そして、付け加えるならば後者の他の発生源は車の排気ガスとタバコの煙なのだといいます。
約160℃以上の高温で調理すると肉は全てこの種の発ガン成分を作り出すそうです。だとすれば、わざわざ外食メニューで「炙り~」というものを積極的に選ぶ価値は低いと思っています。TVでも「この美味しそうなハンバーグやステーキの焼き目が堪りませんね」という様な食リポをよく耳にします。気持ちは充分分かるのですが、表面に黒い焼き色を付けずにレアかミディアムレアにしてもらった方が良いと思います。
では”生”ではどうなのか。肉や魚は生でも多少のAGEが存在すると言われます。それをわざわざ焦がすと更にAGEを増やすことになるのです。焦がさない、カラメル状に炒めない等に注意して調理する工夫をしてみてください。ちなみに60度くらいで行う低温調理も加熱する時間が長いのでタンパク質が完全に変性して、私達の体で使えなくなってしまうため、最良とは言えないようです。
ではどうすればいいのか。焼いたり炒めたりする時は160度くらいを上限にしてオーブンやグリルの温度を設定して調理をすると良いようです。あとは煮る、ゆでる、蒸すという調理も利用する。そして自分の体を高血糖にしないように「糖」の過剰摂取に決別することが必要です。あなたの美容と歯のために出来ることから始めてください。
信じるか信じないかはアナタ次第です!