~美容とアンチエイジングの都市伝説3~加齢を遅らせ、髪の悩みを解決するために①
足の歪みと身体の歪みなど、姿勢に関することが顎の正しい位置を教えてくれました。自分の身体の歪みよりも患者さんの身体の歪みには敏感な歯科医師 伊藤剛秀です。
「髪の悩み」は多くの人にとって関心のあることなのではないかと思います。”白髪” ”薄毛” ”抜け毛”。「見かけばかり気にするな」と言われても気になるものは気になりますよね。(私もです・・・)
では何故”白髪”になるのか。髪の毛を黒くしている色素は”メラニン”です。これを作っているのが毛包の”メラノサイト”というものです。そしてこのメラノサイトを傷つけるのが、毛包内で微量ずつ作られる過酸化水素だと2009年にヨーロッパで突き止められたとのことです。
この過酸化水素は体に老化や害をもたらす活性酸素4種類のうち、一番弱いが寿命が長いので蓄積されます。ちなみにタバコの害はニコチンではなく、その煙に含まれる過酸化水素が一番だとされます。
私たちの体はこれをカタラーゼという酵素で、水と水素に分解してくれます。この酵素は残念ながら、40歳くらいから減ってきます。なのでこのあたりから白髪も目立つようになってくるのです。
歯科治療にも過酸化水素は使われます。歯の漂白(ブリーチング、ホワイトニング)はこれから発生するフリーラジカルが歯の内部にある着色成分と反応して分解する作用とされます。過酸化水素を液体にしたものが過酸化水素水でオキシドールと呼ばれるものです。これを歯の根の中に入れて使っている歯科医もいます。だから歯科との案系も深い物質なのです。
もうお気付きだと思いますが、体を錆びさせることで老化や白髪を増やす”活性酸素”を退治してくれるもの(抗酸化物質)を増やすことが大切なのです。
私たちの体にはSOD(活性酸素除去酵素)、カタラーゼ、グルタチオン、グルタチオンペルオキシターゼ、尿酸、女性ホルモン、といった抗酸化物質があるのですが、これらは全て加齢で減ってきます。それが顕著になるのが、先程述べた40歳前後、それが老化の始まりとも言えます。だからアンチエイジング即ち抗加齢とはつまるところ、この物質を譲り、少しでも増やすことが重要です。
抗酸化物質の一つSOD(活性酸素除去酵素)。これ1個で9万個の活性酸素を消せます。ところが体内に変形したブドウ糖がこれにくっついて機能停止させられ、更には自らが強い活性酸素を出します。
だから血糖値に注意です。これによって起きるのが糖尿病の合併症なのです。なので、白髪やアンチエイジングのみならず、病気や虫歯にならないためにも「糖」には注意なのです。
また、カタラーゼという抗酸化物質はブロッコリー、キュウリ、大根、セロリなどに多く含まれるとのことです。ターメリック(ウコン)は抗酸化物質なのでカレーだけでなく調理に利用することはお薦めです。
グルタチオンはサプリとしても売られているようです。食品としては、サツマイモ、ブロッコリー、パセリなどのビタミンCを多く含むもの。アーモンドやシジミなどのビタミンEを多く含むもの。緑黄色野菜(カボチャやニンジン)、卵黄、魚卵などのカロチノイドを多く含むもの。ゴマ、緑茶、コーヒー、ハーブなどのポリフェノールを含むものを意識してみるのも良いと思います。
一つ注意することとして、鶏卵の食べ方です。それは生卵を避けることです。黄身は生で、白身は少し白くなるくらいまで熱を加えることです。生に白身にはアビジンというものが含まれています。これが肌と爪と髪を健康にするビオチン(ビタミンH)を腸で吸収できないようにしてしまいます。だからTKGは控えて、半熟(温泉卵、ポーチドエッグ)で食べることをお薦めします。
そして、体を錆びさせないための注意があります。
第一に食品添加物と残留農薬。
これらは肝臓で解毒されますが、その過程で活性酸素を発生します。更には肝臓を疲れさせ肝機能障害の原因になります。
第二にタバコ。
先程もお話した通り、一本のタバコで100兆個もの活性酸素が出来ると言われています。
第三にアルコール。
やはり活性酸素発生の要因とされるので、グラス2杯くらい迄にしておくのが無難でしょう。
第四に薬剤。
これも解毒は肝臓です。何でもかんでも「薬」を出す医療というのは問題ですね。
第五にストレス。
ストレスホルモンの一種であるコルチゾルは免疫に必要なNK細胞を機能停止させ
コルチゾルの生成そのものが活性酸素を発生させます。
出来ることだけでも、あなたの髪を含めた美容と健康のコンディションを良好に保つことになるので
ぜひ試してみてください。