歯科用CTによる精密な診査・診断
歯科用CTとは
歯科用CTはコンピュータを使用し、データ処理と画像の再構成によって断層写真を得る装置です。歯科に特化したCT装置であり、コーンビームCTとも呼ばれています。歯科用CTはさまざまな用途に活用されます。親知らずの抜歯、インプラント治療、矯正治療、歯の根の治療、歯周病治療など、さまざまな治療の診断に大きな役割を果たします。断層方式パノラマX線写真や口内法X線撮影法では判別できない痛みや症状の原因を明らかにするのに役立ちます。歯科用CTはコーンビーム方式のスキャンにより、短時間のX線照射で歪みの少ない繊細な画像を得ることができます。ただし、通常のレントゲンに比べて被ばく量が多いため、すべての方には使用しません。当院のCT装置は被ばく量を抑えており、患者様の了解を得てからCT撮影を行います。


歯科用CTの使用例
抜歯に際して

下の顎には太い神経と血管が走っており、特に下の親知らずの抜歯の時、傷つけないように注意が必要になります。従来のレントゲンではこの太い神経・血管が鮮明に映らないことが多く、安全に抜歯するためにCTを撮影します。 また埋伏過剰歯を抜く場合にも使用します。本来、人間は親知らずを含むと歯は32本ありますが、さらに余分な歯があることがあります。 この過剰歯のせいで歯並びが悪くなることがあり、抜歯をすることがあります。歯が骨の中に完全に埋もれている場合、正確に歯の位置を確認するためにCTを撮影します。
インプラント治療に際して

インプラントは一般的に直径約4mm、長さ10mmのチタン製のねじです。これを完全に骨の中に埋め込むことが、長期的なインプラントの機能にとって重要です。ただし、歯周病などの原因で骨量が不足している場合もあります。そのため、骨の量を確認するためにCTが必要となります。下の奥歯にインプラントをする場合、下歯槽神経などの重要な神経を傷つけないようにするために、下歯槽管の位置を確認するためにCTを使用します。また、上の奥歯にインプラントをする場合には、上顎洞と呼ばれる空洞の大きさや炎症の有無を調べるためにもCTが使用されます。
矯正治療に際して

矯正治療は、歯を移動させて歯並びを改善する治療方法です。治療の前提となる元の歯並びによって異なりますが、大幅な歯の移動が必要な場合、歯茎が収縮してしまう可能性があります。そのため、矯正治療を始める前に、歯の周囲の骨の量を確認し、矯正後の歯茎の退縮を最小限に抑えるための矯正方法を選択するためにCTを使用します。
歯の根の治療に際して

歯の根の治療時には、CTスキャンを行うことがあります。治療期間が長引く場合の原因究明や、曲がった根の治療時には、根の長さや向きを調べるためにCTを使用します。根の治療には細かい詳細まで観察する必要がありますので、インプラント治療や医科用のCTでは適切な診断が難しい場合があります。そのため、高性能な歯科用CTが必要となります。これらの歯科用CTは、主にインプラント治療の診断に特化しており、根の治療時に使用する際に必要な詳細な情報を提供します。
歯周病治療に際して

歯周病は、歯の周囲の組織が減少する病気です。進行が重くなると、歯が揺れたり最悪の場合は抜け落ちることがあります。CTスキャンによって、骨の状態を正確に評価することができます。現在、骨の再生を促進する様々な方法が存在しています。再生療法の成功率を高めるために、CTは重要な役割を果たしています。CTによる骨の詳細な観察は、再生療法の計画や治療効果のモニタリングに役立ちます。正確な診断と治療計画の立案により、歯周病の進行を遅らせ、骨の再生を促進することが可能です。
歯根破折治療に際して

歯の破折は、歯を失う原因の一つです。通常のレントゲンでは見えない微細なヒビも、CTスキャンで可視化することがあります。歯を抜くことを避けたい場合、ヒビを修復し歯を保持することができる場合もあります。その際には、CTスキャンを行うことがあります。CTスキャンによって、ヒビの詳細な状態や周囲の組織の状態を確認し、最適な修復方法を選択することができます。歯を抜かずに歯を保存することができる可能性があるため、CTスキャンは重要な役割を果たしています。
